2019年12月23日月曜日

2019年に見た映画100本

全部で130本。
評価の高い順。

15時17分、パリ行き(2018年)【5点】
冒頭の事後語りと幾つかの運命論は不要。しかし、それ以外は文句なし最高。道程はちゃんとロケ。そして、海外旅行経験者ならわかる、些細な出来事の感動と旅行者同士の内容の無さに反比例して記憶に残る小さな関係。友人同士との興味ない事への無反応。物語を見せる映画ではなく、人生の断片と核心を見せる映画。対テロ戦でも銃のマガジンを抜いたり、事後にも警戒し誤解される場面など、細かい配慮。旅行先の国の言葉がわからず周辺国の言葉を羅列して「ありがとう」と言う海外旅行あるある。努力と事実に誠実で素晴らしい映画。

ゴッホ 最期の手紙(2017年)【5点】
ゴッホの絵柄でアニメをやる狂気。それでいてゴッホを狂人とせず、彼の描いた幾つもの絵の対象が彼の死因であったとする推理。過剰な視覚情報で満足してしまうが、ありえる推理ドラマとしても成り立っていて、明らかな出落ち作品なのに出落ちで終わらない土台がある。
茄子(2003年)【5点】
「四畳半神話体系」「けものとチャット」に並ぶ坂本真綾3大アニメ。ただし、自分は2作目「スーツケースの渡り鳥(2007)」を先に見たので印象深いだけで、坂本真綾が出演していない1作目「アンダルシアの夏」も素晴らしい。もともと「茄子料理」を題材にした漫画で、自転車レースは副次だが、アニメとして食事と自転車が同等で、そして人間関係や行動もまた等しい。つまり、人間が人間以外と等しくあるのを描いている、至極まっとうな大人の作品。(2007)」を先に見たので印象深いだけで、坂本真綾が出演していない1作目「アンダルシアの夏」も素晴らしい。もともと「茄子料理」を題材にした漫画で、自転車レースは副次だが、アニメとして食事と自転車が同等で、そして人間関係や行動もまた等しい。つまり、人間が人間以外と等しくあるのを描いている、至極まっとうな大人の作品。
赤い河(1948年)【5点】
漠然と古い映画を求めて。当時は技術的に無理だった事でもあるが、会話と銃撃が等しく、淡白故の格好よさ。荒木飛呂彦は公言してるが、なるほど「ジョジョ」はこういう西部劇を素材に、台詞などで装飾しながらも「必殺技」ではない「状況の手段」という形でスタンドの挙動や決着を描いていたのかと。牛の映像は本作の新録なのか環境映像なのか不明だが、あれだけの数と映像を実現するなんて今でも容易ではない。CGIが存在せず光学合成すら怪しい時代に、現物しか手段が無かった時代の素晴らしい実現。幕間に過ぎない牛が凄すぎて笑いが止まらなかった。女は男に好都合の存在であるが、恋愛以外の面で女が強い。肩を撃たれて平然と会話するJoanne Druが良い。戦闘が思ったほど少なくて、決闘らしい決闘も起こらずにどうなるかと思ったらが、予想以上に人情と決闘を絡めた奇麗な結末に笑った。
64(2016年)【4点】
日本の映画で文句なく面白いと思ってるのは「誘拐」だけだったが、そこに並びかけるほどには良かった。ドローン発達により日本でも容易に空撮出来るようになり、場面転換の風景や、動く被写体の追跡撮影など、映像面では充実していてしょぼさがない。どうしても人情過剰になるのが日本の欠点で、本作もそこからは抜け出てないが、出てくるのはおっさんおばさんばかりで、それが特定の世代を肯定するのではなく、世代や社会や関係や事件など、どうにもならない現実の相関と因果に解決不能のままに対処していく真面目な題材と雰囲気を維持している。音楽だけが作品の重さに反して華美であるのが気にくわないが、自分にとって日本映画の話題になったら挙げられる作品。
99 Homes(2015年)【4点】
リーマンショック後の住宅取り立て。予算800万$に対して収益150万$。この題材は多くあり、自分も幾つかの本や映画を見た。「マネーショート」にせよ「マージンコール」にせよ、基本的には発端と結末を進行的にまとめてるが、この映画は事後を描いてる点で珍しい。そして、地味だし売れないのはわかりきってるのに、こんだけ有名な出演者を並べたのは凄いし、そして、マイケルシャノンは基本的にイロモノが多い中で、ちゃんとドラマもやれる人として知られてるとは言え、単純な悪人ではなく必要悪をしっかり演じてるし、アンドリュウガーフィールドも彼らしい情けなさを含んだ善人をやりきってる。善行が悪行に負けるという事実が前提なので、彼の善人ぶりが敗北確定故に嘘臭さが薄れたのが作品における勝因かもしれない。「沈黙」ではイケメン有名人である彼が、ある国の歴史や文化の一端を負う作品に全くなじめず違和感しかなかったが、本作でそういう事はなかった。
American Pastoral(2016年)【4点】
ユアン・マクレガーがこんなまともで恐ろしい作品に関わるとは思ってもいなかった。ジェニファー・コネリーの立場が「White Bird in a Blizzard(以下WBB)」エヴァ・グリーンに近い。つまり、女の人生は若年美貌だけではないのに、そこにしか価値を見いだせなかった老いた女の哀れな末路。ただし「WBB」は彼女にも同情すべき点があり、作品的にも彼女は批判の対象ではない。ダコタ・ファニングの妹であるエル・ファニング「ジンジャーの朝」と近い時代設定かつ題材。しかし、あれも暗いながら人間関係が主題だったので、抵抗なく見やすい。だが、本作は若年の思想かぶれでは許されない行動にまで至っている。サスペンス仕立てで、彼女の失踪とテロ関連を煽るだけ煽って無関係で見つからずに人生の断片の悲しさ落ちかと考えなら見ていたら、とんでもなかった。まさかここまで追い込んだ立場や状況を描くとは思ってもいなかった。アメリカ牧歌幻想の批判作品だと知らずに見たので、中盤以降の深刻さと、ダコタ終盤にてようやく作品の核心を知って愕然。ところで、ダコタとエルでレズ映画やれや。(以下WBB)」エヴァ・グリーンに近い。つまり、女の人生は若年美貌だけではないのに、そこにしか価値を見いだせなかった老いた女の哀れな末路。ただし「WBB」は彼女にも同情すべき点があり、作品的にも彼女は批判の対象ではない。ダコタ・ファニングの妹であるエル・ファニング「ジンジャーの朝」と近い時代設定かつ題材。しかし、あれも暗いながら人間関係が主題だったので、抵抗なく見やすい。だが、本作は若年の思想かぶれでは許されない行動にまで至っている。サスペンス仕立てで、彼女の失踪とテロ関連を煽るだけ煽って無関係で見つからずに人生の断片の悲しさ落ちかと考えなら見ていたら、とんでもなかった。まさかここまで追い込んだ立場や状況を描くとは思ってもいなかった。アメリカ牧歌幻想の批判作品だと知らずに見たので、中盤以降の深刻さと、ダコタ終盤にてようやく作品の核心を知って愕然。ところで、ダコタとエルでレズ映画やれや。
Black Book(2006年)【4点】
Paul Verhoeven。tWW2のオランダ。飛行機以外に目立った合成はなくロケ中心。目的のために生きる男と、生きるのが目的の女。主演のCarice van Houtenが脱ぐのをためらわず、かつ劇中の歌が気張らず流しながらポップスとは異なる民謡的で素晴らしい。ユダヤ教徒の不遇と、その後にイスラエルが現地人と争う因果。ユダヤ差別はナチス以外にも各ヨーロッパになった。アメリカ(映画)がナチス(映画)がナチス(ドイツ)のみにそれを負わせてるが、それは結局tWW2原因の「ベルサイユ条約」と変わらない。
Disobedience(2017年)【4点】
感想はここに書いた。
Freaks 怪物圑(1932年)【4点】
時代故に許された作品かと思ったが、事情を知るに当時すら許されなれなかったようだ。作品は既知だが未見で、断片を見かけた程度だったが、改めて最後まで見たら、至極まっとうな作品で驚いた。作品に差別の意図などないし、それぞれ健常者にはわからない当事者の日常的な実現性を扱い、極端な善悪にはめず描いている。これは「ジョジョリオン」などで荒木飛呂彦がやってる事と同じで、身体障害に差別も苦労もあるが、健常者と変わらぬ価値観や図太さや異なる応用力を持つ。悲しいのは、こういう作品は、自意識増長の天の邪鬼が選択に酔った引用に終わってしまう事。
MAIGRET(2015年)【4点】
原作は未読のメグレ。こんなにハードボイルドな作品だったのか。2話以降は手抜きと言うほどえはないが、どうしたって1話程の気合いを感じられないが、すげえ地味ですげえ真面目に大衆娯楽をやった結果。特に、もともと大爆発などなく現実感がある生活環境の中の事件という商品だけに、ロケをしっかりしていて、1部合成があるにせよヨーロッパの土地をフル活用してる。
Odd Thomas(2013年)【4点】
超能力が、ある法則に従うだけで万能ではない。しかし、それを駆使する王道。ゴリ押しがなく、考えや関係を踏まえて進行していく。ヒロインも可愛いし、主役の超能力が当事者間では前提なので、いちいちオリジン的な無駄煽りもなく、それでいて超能力ジョークもあり、世界観の説明と娯楽性を見事に両立している。そして、その超能力故の悲しさも。自分がマーヴェルに求めていたのはこれで、キャラ萌えじゃない。
Small Time ナッシング・バッド(2014年)【4点】
全くの拾い物で、知らなかった作品ごめんなさい。経済格差、学歴格差、新旧世代、親子と男女。これらの現実的で避けられない問題を、見事に軽妙にまとめた作品。設定上は学歴を伴わない場合があるが、それとは別の価値観で、馬鹿が1人もいない。衝突はテンプレで面白みに欠けるが、立場と摩擦は実際にある事ばかりで、基本的に男による男の作品だが、男に甘くない女の立場と行動も現実的かつ納得がいくもの。むしろ最後にすりよってきた事がマイナス評価。また、エンドクレジットおまけ映像も本編を踏まえた素晴らしい配慮。
That Night(1992年)【4点】
当時20前後のJuliette Lewisが超可愛い。当事者ではなく、子供の目から見た年上の青春なので、美化された断片を見ても違和感なく、そして決して理想化されたままで終わらない。主題ではないが昔からある現実問題として、どれだけ情熱的だろうとも経済的な状況は快適にも破綻にも影響する。作品は奇麗にまとめているが、現実を知る者からは2人はうまくいかないだろうと予想が容易だし、作品もシンデレラのように無責任な幸福にはしていない。
The Book of Life(2015年)【4点】
感想はここに書いた。土着と輸入(侵略)の結果である現実的要素を、感知できない古来から現在までまとめた素晴らしい作品。マリアが最高。(侵略)の結果である現実的要素を、感知できない古来から現在までまとめた素晴らしい作品。マリアが最高。
The BRINK(2015年)【4点】
政治の正義と愚行を描いたコメディ。体裁はコメディだが、笑わせる場面ですら現実から逸脱せずに、あってもおかしくない要素。下品さを売りにしてる割に、通訳/シャネル5/海軍女/パキスタン妹…誰も脱がない。
The DEUCE(2017年)【4点】
近年見たドラマで最高。1970年代のニューヨーク。バーテンと売春婦の群像劇。人の命の安さ。社会的に下層でも賢く強く生きる術。基本的には生活の会話だけが描写されるのだが、それだけで充分。音楽も少なく、基本的には自然音(編集された音響だが)のみ。とにかく作品という他人事ではない当時を疑似体験的に見せる大した作品。HBOらしく美人も脱ぐ。(編集された音響だが)のみ。とにかく作品という他人事ではない当時を疑似体験的に見せる大した作品。HBOらしく美人も脱ぐ。
VHSテープを巻き戻せ(2014年)【4点】
押井守が出演してる。時代的にBDやYoutubeも含む範囲。壹般作品に限らずポルノにも言及。VHS愛好者はVHSを神格化していない。むしろ不便さを自覚した上で、現在VHSでしか存在しな商品の絶滅を危惧している。ビデオ錬金術師という謎の職業。
White Bird in a Blizzard(2014年)【4点】
女のアメリカンビューティー。主役が奇麗な存在ではないのに、人間関係の格差偏見ではない信念的な自然さを持った存在というのが面白い。しかも、それがit的な落ちこぼれ故の純粋さや特権ではなく、下層でないのに層以外の価値判断が出来てるという点で、健全で素晴らしい。少女のドラマなのか、少女の不審を謎解きにまで持っていくのか、前提がわからないまま展開するので、見てるジャンルを明確にしたい人には向かない。そういった前提まで考えながら見られるなら、面白い。
アンチヴァイラル(2012年)【4点】
美しさを求める醜さを、意図的に不愉快に気持ち悪くSFでまとめてる。木城ゆきと「銃夢」がやっと映画になったが、価値観や世界観の描写などは、むしろこれのほうが銃夢らしい。
カリガリ博士(1920年)【4点】
しっかりセット組んでる架空世界の殺人事件。しかも、最初にそれとは別場所で別人が事件を語るという様式で、本編とのつながりも見いだせず昔の映画らしい煽るだけ煽って夢想で終わるのかと思ったらとんでもない。極めて常識的で論理的な落ちだった。出落ちのようで構成しっかり、今でも簡単には見つからない終始連続した奇麗な作品。
キングオブコメディ(1982年)【4点】
感想はここに書いた。
けものとチャット(2009年)【4点】
作品は知ってたが未見だった。「四畳半神話体系」「茄子」に並ぶ坂本真綾3大アニメ。1つ1つネタが面白いかと言われたら、そうでもない。しかし、登場人物の意味的美醜が混在して実に健全。日本の幼稚は呪縛とも言える文化だが、子供を性的に消費するのではなく、予想しがたい奔放さこそ核心ではないか。それこそ鳥獣戯画の如き。それを再認識させられる良い作品だった。
ザ・ボーイ 人形少年の館(2016年)【4点】
当時30半ばのLauren Cohanが脱がないながらも常識的でまともなヒロインで良い。ホラー設定とは別に、彼女が作品の状況下にいる設定がこっていて、爺婆の自殺した動機など、極めて常識的な価値観による逸脱した行動が観客として納得できるので、馬鹿がいなくて恐ろしい状況という、まともな映画。どうせ「チャイルドプレイ」になるのだろうと思っていたら、とんでもない。人形が動くところを全く見せない日本的な恐怖演出は素晴らしいと思ったら、ちゃんと作品の根拠ある演出で、最後は笑ってしまった。これを見た時点で気づかなかったが、Lauren CohanはBvSのマーサ役だったらしい。
ザ・レッスン 女教師の返済(2014年)【4点】
ブルガリアとギリシャという日本では珍しい映画。明らかに男に問題があるのに、喧嘩はしても離婚を前提とした話にならないのは、自分には、田舎の絶望と現実的な映画だと思っていたが、女教師の強盗は実話が最初にあったらしい。金貸し悪人面なのに誇張がなく強行でない感じが凄くうまかった。
シャトーブリアンからの手紙(2011年)【4点】
1941年、ドイツ占領下のフランス。面白いのは、こういう作品は歴史的に敗北した「共産主義者」を悪とするし、集団ヒスを描くにせよ主役は観測的な立場で一線を引いてるが、ナチスが敵とは言え、主要人物が「共産主義者」でドンパチじゃなく深刻に見せるのは珍しい。パッケージの女は脇役で出番も少なく、存在価値はあったが詐欺的。
ジンジャーの朝(2012年)【4点】
冷戦時代のロンドン。若者の乱れを描いてるのにエル・ファニングもアリス・イングラートも可愛いのに脱がない。オリヴァー・プラットが脇役としておいしかった。American Pastoralほど思想の結果を描かずに、あくまで時代の一部だった個人の感情的側面で終わっている。「Watchmen」でもそうだが、逃避にせよ必死にせよ結局セックスの代替というか、議論的な活発はセックスの口実になってしまうというか。
スリーピング・ボイス 沈黙の叫び(2011年)【4点】
スペイン内戦が終結後の独裁政権下。これまでtWW等を国の損得的に見てきたが、ユダヤ人の起源戦争を始めるのは誰かなどを読んで、かつ現在のナショナリズム的な問題の再発などを見るに、男(女)が異性を馬鹿にする些細な程度の増長が最終的に殺し合いになる。そこには国家規模の損得など念頭に無い。そして大陸的に回避不能。ここまでの殺し合いに発展するのは理解出来ないが、身体と思想の両方で何も共有するものが無い集団がもめるのは当然であり、結果的に戦争になるのも納得する。「マルティナの住む街(4/5点)」でヒロインだったInma Cuestaが再び母親役。しかも両方2011年の映画なのだが、理想的な環境で現実的に生きる女と、抵抗不能な現実に対して理想的に生きる女。幸福と不幸の両極端な作品だが、どちらも違和感がなく軽重自在ないい女である。ただし、本作において出演者が大事にされているからこそ、過酷な環境において主要な女が全員ちゃんと化粧をして常に美貌を維持しているのは違和感。
セデック・バレ(2011年)【4点】
前編は満点。自分を含めて知られてない文化的情報の描写という点で。後編は歴史的な事実をなぞるだけで面白くはない。石と木から人間が生まれたという神話は、日本のコノハナとイワナガに通じる。日本に限らず、狩猟民族が農耕民族の武力に負けるというのは歴史の皮肉。最後の虹は蛇足。というか邪魔。彼らの伝説は彼らだけの物であり、それが事実かどうかに意味はない。肝心なのは、それを何故大事にして何世代にも継いでいたのか。
ハートストーン(2016年)【4点】
アイスランド映画。題名すら未知で前提わからず、内容は全く難解でも不明でもないのに考えながら見てたので非常に疲れた。そういう意味で「神々のたそがれ」に近い感覚だった。音楽は静かで、とにかく何も無いアイスランドの港町、というか町という概念すら当てはまるのかもわからない土地に済む人人を子供の視点で描いてる。アイスランドはセックス経験の平均年齢が世界1早い(15歳)。本作も、まだ小学生程度の子供のセックスを、作品で否定も肯定もせずに感動的でも特別視もせずに描かれる。最終的には同性愛の問題になるが、個人的には蛇足のように思えた。主要人物と環境の問題として重要であるが、恐らく主題という明確な意図がなく環境(状況)を見せるのが目的の映画なので、その連続性を求めるのが間違っているのだろう。そういう意味でロケこそ主題で、それを見せるための物語という意味で「ロンリエストプラネット」と同系。
バッドルーテナント(2009年)【4点】
個人的に「Lord of War(2005)」と並ぶ2大ニコラスケイジ映画。社会問題と登場人物の個性を両立した、素晴らしい作品。自分が映画で大笑いしたのが「複製された男」の最後の蜘蛛と、「ゲーム」の最後の着地。少なくとも、すぐに思い出せるのがこの2作品なのだが、本作の「ブレイクダンス」はそれに並ぶ大草原であった。(2005)」と並ぶ2大ニコラスケイジ映画。社会問題と登場人物の個性を両立した、素晴らしい作品。自分が映画で大笑いしたのが「複製された男」の最後の蜘蛛と、「ゲーム」の最後の着地。少なくとも、すぐに思い出せるのがこの2作品なのだが、本作の「ブレイクダンス」はそれに並ぶ大草原であった。
パテルノ(2018年)【4点】
少なくとも競技を含めた色色に真面目だった彼が肯定されるのはわかるが、彼の否定も肯定も、内実を無視して断片から判断してるに過ぎない。
ヒナまつり(2018年)【4点】
後追いであるが、思ってた以上に扱ってる要素と演出がまともで驚いた。つまり、労働や土着やホームレスなど。
プライズ(2011年)【4点】
ドイツ,フランス,ポーランド,メキシコ合作。南米アルゼンチン。1976年「汚い戦争」から逃げた母娘の海辺の生活。映像のほとんどが砂浜で、基本的に何も起きない。ひたすらに不便で素朴な生活が描写されるだけ。そして、それをロケしてるので、その場所の苦労に嘘がない。「ハートストーン」「ロンリエストプラネット」に通じる、背景が登場人物に等しい映画。子供の些細で深刻な嘘や行動も全く誇張なく見られる。善悪も英雄もいないし描かれないが、善行は見いだせる。ある生徒が不正し、どの生徒か不明なので生徒全員を雨の中に歩かせる。しかし、教師も傘をささずに雨の中に立ってそれを見張る。止められなかった罰と教える姿勢を示した素晴らしい場面。感動する作品でも学習する作品でも消費する商品でもない。他人の人生に好きも嫌いもない。ただ気軽に垣間みられる映画という媒体で充分にそれを果たした作品。
ホドロフスキー Dune(2013年)【4点】
感想はここに書いた。
マルティナの住む街(2011年)【4点】
素晴らしいスペイン観光映画。マルティナと子供があまりに男に都合がよすぎて、女が見てどう思うのだろうか。登場人物は基本的に馬鹿で善人。地味で退屈な人間関係ドタバタも素晴らしい現地ロケとマルティナ役Inma Cuestaのおかげで、ぼけっといいもの見ていられる気分。マルティナ役のInma Cuestaは同点をつけた「スリーピング・ボイス 沈黙の叫び」スペイン内戦の重い作品を、ちゃんとやりとげて、軽重どんとこい。土着を描いてる点で「Safe Haven」にも通じる。
モリーズゲーム(2017年)【4点】
アバンのSeriously? Fuck Youが最高。あれだけで最後まで見る価値あると確信した。そして、実際に面白かったのだが、彼女の原因を父親にしたのは軽卒。契機と原因は別であり、有能故の破綻でもあるし、信念故の自滅でもある。知性と情熱の夢想的なアーロンソーキンらしい、いつもの彼作品で、故に父親の件は「ソーシャルネットワーク」でやらかした恋愛落ちとも同じ。スタッフに恵まれたのか映像演出も見やすく出来事を深刻に見えるし、ドンパチ以外に映画の価値を見いだす観客には充分な作品。
ロンリエストプラネット(2011年)【4点】
初手おっぱい。1組の男女のグルジア旅行記。ロケ目的で作られた映画としか思えないくらい、出演者もスタッフも何もない現場でよく実現した。旅行に慣れても、言葉が通じない国では何が起こるかわからない。本作は結果的には何も起きないが、起きるかもしれないという描写はあって、海外旅行を1度でも経験があれば、こういった潜在的な恐怖と、それによる些細な歓喜がどういうものか容易に想起できて、まさに自分にもわかるが自分とは違う人生の疑似体験。いちおう、作品では物語上で重要な男の行動だが、自分はコントかと突っ込んで大笑いした。女がそれで男を攻めないのも現実的で真面目。
愛の回帰線 コジモとニコル(2012年)【4点】
ヒロインのClara Ponsotがイタリア映画(彼女の国籍はフランス)らしくガンガン脱ぐし、それが映画の売りじゃなく邪魔でもなく物語はしっかりしてるのが笑ってしまう。恋愛と未来に浮かれた青春と、ヨーロッパが抱える移民問題を、移民と恋愛を絡めずに別個として扱いながらまとめきってる。(彼女の国籍はフランス)らしくガンガン脱ぐし、それが映画の売りじゃなく邪魔でもなく物語はしっかりしてるのが笑ってしまう。恋愛と未来に浮かれた青春と、ヨーロッパが抱える移民問題を、移民と恋愛を絡めずに別個として扱いながらまとめきってる。
灼熱の魂(2011年)【4点】
ドゥニ出世作として有名だが未見だったので。彼は女を中心にせずに女(母)を描くが、本作は母そのもの。神話の引用が彼の芸風だが、そもそも神話を神話と異なる装飾で映画化が目的なのだと、これを見て思った。普遍的な教訓は神話から逃げられないが、彼の場合には類似ではなく原案にしてる。落ち着いたカットや徹底したロケも初期から実現していたのだとわかって嬉しい。(母)を描くが、本作は母そのもの。神話の引用が彼の芸風だが、そもそも神話を神話と異なる装飾で映画化が目的なのだと、これを見て思った。普遍的な教訓は神話から逃げられないが、彼の場合には類似ではなく原案にしてる。落ち着いたカットや徹底したロケも初期から実現していたのだとわかって嬉しい。
中学生は泣かない(2012年)【4点】
ヒロインの境遇があまりに厳しいのか、登場人物の大人に悪人なく、善人しか存在しなくても不幸を避けられない。恋愛は少年漫画というか少女漫画というか、ツンデレ。児童文学が原作らしく、何も様式から逸脱していないが、まともな子供が確率的に不幸になる現実の断片を思い知るだけで充分。
僕の名前はズッキーニ(2016年)【4点】
前提がわからなかったので、施設の人間すら悪人とか色色と考えながら見ていたが、善人悪人の区別は明確で施設は善だった。現実には施設すら敵となりうる悲劇が幾らでもあって、作品がそれではあまりにも。恋愛関係が順調なら成り立つが、互いに加齢の歪みで関係が崩れた時に、2人は家族を維持できるのか、離散するのか。自分は全く考えなかったが、警官と子供の原因が描写されなかったので、あるいは虐待だったのでは、つまりズッキーニ達は逃げられなかった、という感想を見かけて、理屈の1つとしては正しいが、作品が目指すものを考えると、それは無いだろう。
嗤う分身(2014年)【4点】
ジェシーアイゼンバーグの初めてのまともな映画じゃなかろうか。人生の多様性と限界。行動にせよ不動にせよ、獲得と等しい損失を覚悟せねばならない。日本の昭和歌謡が多用されていて笑った。Mia Wasikowskaが清い女。
美女ありき That Hamilton Woman(1941年)【4点】
「観月ありさ」と読み間違えてという下らない理由で見たのだが、色色とあった映画で長くなったので、感想はここに書いた
Ashley Madison(2016年)【3点】
不倫サイトが巻き起こしたあれこれ。両者が同意なら不倫は好きにすれば良いと思うが、人間関係が容易に人生を決する地方の問題や、不倫という前提とは別にbotが多用される運営として、やはり健全なわけない問題など、不倫やセキュリティ以外の問題が扱われていたのは面白かった。
Bill Evans - Time Remembered(2015年)【3点】
彼の生涯をまとめたビル・エヴァンス ジャズ・ピアニストの肖像を読んでいると、既知情報かつ省略が多すぎて利益が無い。また、彼の音楽的な知識を求めるなら、当人によるThe Universal Mind of Bill Evans – on the Creative Process & Self Teachingを見れば良い。では本作の利点は何か? #1)関係者の文字だけではない映像による発言。#2)映像と音楽による印象深さ。以上2点。事実の詳細、または音楽的知識において明らかに不足しているが、入門に良い。
Cliff Side(2018年)【3点】
Youtube公開されてる同人アニメ。西部劇とモンスターを混合した世界観で、ヒロインの蜘蛛女は日本でも通じる可愛さ。それでいて日本よりも鋭い怪物然とした言動と描写もある。基本的に弱い存在である主役が振り舞わせれつつも、最後にひねった落ちでドヤ。とにかく絶望的な世界観に浮いてる図太い登場人物の愛嬌が10分程度に圧縮されてる。
Denial 否定と肯定(2016年)【3点】
1993年デボラvsアーヴィング。46歳のレイチェルワイズがまだまだ清く気高い聖女として成り立ってるPV。広角レンズの多用で被写体も背景もゆがんでる場面が多くて、音楽を控えて大声も無い落ち着いた作風に反して落ち着かない。アーヴィングのホロコースト以外の言動がガバガバで被告と原告の拮抗した対立になっていない。これは映画じゃなく事実として馬鹿らしいのだが、ホロコースト否定と、それ以外に対する言動は必ずしも善悪的に無関係であるのに、デボラを攻めるモブがヒトラーは生きているなど描かれていて、結局ある主題に対する善悪が、他の善悪にも対応している貧しい事実が見ていて悲しかった。現場検証の場面は、静かで厳かで、観客に思い知らせるのと同時に、ある批判されてる要素を逆転するための伏線にもなっていて素晴らしかった。
Evolution(2015年)【3点】
必ずしも男との敵対が目的ではない。しかし、シュトヘルらんま1/2がやったように女の苦しみを男にも思い知らせる目的なのは明らか。ハートストーン/プライズ/ロンリエストプラネットなどと同系統の映画。大事なのは物語ではなく設定や場所や状況の類。ロケが素晴らしく、自分としてはそれで充分だったが、中盤以降は設定(物語)の消化で室内の場面が多くて退屈。
GOLIATH 3(2019年)【3点】
感想はここに書いた。
Guilty by Suspicion 真実の瞬間(1991年)【3点】
1951年ハリウッド映画業界も巻き込んだ「赤狩り」題材。本業はPらしく、同じく今年に見た「The Gambler ギャンブラー熱い賭け」のPでもあった。スコセッシが監督ではなく役者として出演している場面で笑った。
Push(2009年)【3点】
超能力アメコミ的映画。ジョジョのようにある程度の規則と限界がある特性的な超能力。当時ロリのダコタ・ファニング多少パンチラ的な場面もあり、賢く生意気で運命を握る幼女なんて日本アニメのよう。基本的には肉体的な強さが必要で、その中で知恵や超能力を駆使していく。
Safe Haven(2013年)【3点】
恋愛映画と知らずに見て、恋愛以外がちゃんとしていたので楽しめた。ヒロインは健全な美人で、撮影も人物と土地(環境)を等しく扱い、文化的な描写が前提にあり、その中でSF要素や恋愛を消化していて、恋愛商品に特有の自意識増長だけで終わっていない。(環境)を等しく扱い、文化的な描写が前提にあり、その中でSF要素や恋愛を消化していて、恋愛商品に特有の自意識増長だけで終わっていない。
Street Kings(2008年)【3点】
キアヌでエルロイ。まんまLAコンフィデンシャルだが、主役対立の仲介役ケヴィンスペイシーいないので意気投合が早すぎて根拠も無く展開は強引。口が悪い医者としてヒューローリーが登場してまんまハウスやんけと思ったら医者ではなかった。シークレットハンターの映画イコライザーに求めてた要素が本作にあり。つまり、訓練と現場で得た能力の漫画的誇張がなく現実的に実現可能で困難な戦闘演出。彼女が良く、出番はすくないが憎まれ口を叩きつつ男を拒まず脱がないのにエロい。
The Battery スウィング・オブ・ザ・デッド(2012年)【3点】
予算なき正しいゾンビ映画。ゾンビ役の女が前が見えなくて髪をかきあげたのには笑った。大衆娯楽を求めたらつまらないだろうが、ある分野の様式や、架空世界における現実性、想定という点では真面目。
The Gambler ギャンブラー熱い賭け(2014年)【3点】
初めて、まともなマーク・ウォールバーグを見た。マフィアを単純な悪とせず、ある社会秩序の中で生きるインテリとしてる。ジョン・グッドマンが無茶苦茶おいしい役。後のキャプテンマーヴェルのブリー・ラーソン(Brie Larson)が、男から見たら良い女だが、あまりに男のための女で。(Brie Larson)が、男から見たら良い女だが、あまりに男のための女で。
The Girl Next Door(2004年)【3点】
エロという言うほどエロくはないがネタとして充分なエロコメ。特に処女しか許さない日本豚餌とは一線を画すエロを否定せずにエロを求める健全さ。
The Last of Robin Hood(2013年)【3点】
ダコタファニングが可愛いけど、当時の悲壮の反動による浮かれた時代。麻薬も日常的で性的な乱れて自由だった時代背景の割には、あくまで登場人物のこじれた関係に終始してるのが残念。
The Words 盗まれた人生(2012年)【3点】
ノクターナル・アニマルズ(Nocturnal Animals)に近い感覚だった。個人の自意識過剰の価値観を一般化して、幾分教訓的な要素がありながら、その分野的な価値観に同意するほど当人の自意識が作品を楽しむのを阻害。Olivia Wildeが悪女ぶってるけど、相変わらず脱がない。(Nocturnal Animals)に近い感覚だった。個人の自意識過剰の価値観を一般化して、幾分教訓的な要素がありながら、その分野的な価値観に同意するほど当人の自意識が作品を楽しむのを阻害。Olivia Wildeが悪女ぶってるけど、相変わらず脱がない。
U Want Me 2 Kill Him(2013年)【3点】
最初、寝た女と区別がつかず同一人物だと思い込んで見てたので矛盾に混乱した。作品の前提を理解していなかったので、随分と展開が飛躍するなと思ったら、そら作品の提示する題材が愚かな飛躍なのだから当然であった。子供の愚かさ、そして、インターネットに限らず人類が抱える社会的な反復。分野の1つに過ぎない作品だが、真面目で1度は見ておいて損はない。
Wish Upon(2017年)【3点】
よくある因果応報ホラー。ヒロインが可愛いが脱がない。アジア系というか中国系ポリコレ準拠。父親の不幸な設定が妙に凝っている。作者からすれば、人種や貧困も必然的に扱いたかったのかも知れない。
Zazy(2016年)【3点】
悪女ぶってろくに脱いで見せないなんちゃって。ただし、ロケは充実の風景。2時間ドラマとしては不満はない。映画と考えると感動は無い。
ヴィオレッタ(2011年)【3点】
芸術と日常は乖離していないし、仕事である必要もないのに、何故大概がそこに帰結するのだろうか。男とは別に幼女に執着する女。写真や映像や絵画の幼女と、実際の幼女はあらゆる点で別物。肉体とは異なる媒体の時点で偶像であり、そういう意味では男女ともに幾らでも消費出来る。
オール・アイズ・オン・ミー(2017年)【3点】
自分は知らなかったが2pacというヒップホップ有名人の映画。出来不出来とは別にラップ類が自分には無縁であると改めて思い知る。演奏を軽視して使い捨てる時計と変わらないリズムに、銃と麻薬と女だけを過剰に扱い喚く。それらが日常故に異常であるとのも悲しい事実であるが、そこから逃げようともせず、結局は甘んじて便乗してる分野に、どうにも嫌悪をおぼえる。核爆弾を落として喜んでナチスという理由で虐殺を娯楽にしてるベセスダに対する苛立ちに近い。ただ、銃と麻薬を日常でありながら、家族がそれに関わるのを嫌う善悪の判断はある。この矛盾を主題とせずに断片だが主要に扱っていたのは良かった。つまりThe West Wingにおける「野球選手になりたがる男はいても、娼婦になりたがる女はいない」と同じ。権利や環境や認めても、本意ではない。
オリーヴ・キタリッジ(2014年)【3点】
スリービルボードと同じくFrances McDormandに依存した彼女のPV。彼女のテンプレ、偏屈で非常識だが悪人ではなく、しかし善行とは乖離した行動を果たしてうんぬん。息子にニュースルームのうじうじ君で笑った。音楽やロケ、それに出演者は素晴らしいが、あまりに偏屈肯定というか、それだけで人生観に値すると評価してる勘違い分野にように思う。スリービルボードもだが、前振りは素晴らしいが後半の展開や落ちが自己肯定に過ぎて酷い。
オンディーヌ 海辺の恋人(2009年)【3点】
車椅子萌えとして、娘が良かった。人魚もそれなりに体を見せてるし。人間関係はともかく、前提がファンタジかと思ったら着地は現実的。土着を娯楽にいかした良い映画。
クスクス粒の秘密(2007年)【3点】
異文化の現実を知る、という意味では素晴らしい。ただ、こういうものに1800円をだして映画館で見たいかと言われたらNO。自宅むけ。プライズやハートストーンと同系統。
くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ(2012年)【3点】
よく動き愛嬌あり視覚的に充分に楽しく、それでいて社会問題を問う、実にフランスらしいアニメ。セレスティーヌの一挙手一投足が可愛く、これは任天堂並に性癖を歪ませに来ている。ただし、終盤、主要2人の困難は自業自得である。彼らが責められるのは人種問題ではない。実際に彼らは犯罪をしているではないか。それを人種問題と結びつけて無罪を主張するのは筋書きが傲慢。それから、科学と芸術は相反するものではない。知識、応用できる道具の堆積であり、あたかも絵画音楽の芸術類だけが肯定されるような描写も、アニメ映画関係者の傲慢である。主要2人から見て、同種の仲間すら異質で恐ろしい場合がある描写は素晴らしい。特にセレスティーヌが夢で見た波とか。
コンプライアンス 服従の心理(2012年)【3点】
ちゃんと脱いでる。男の増長は女の消費であり、そして、不本意ながらそれを肯定してしまう女の愚かさ。実際には性別が主題ではないが、問題の性質が、どうしたって強姦や女の集団パニックなど根絶できない性別の欠陥がある。ドッグヴィル的な。
ジャーヘッド(2005年)【3点】
1991年の湾岸戦争。その前後。英雄譚でもなく悲劇でもなく。はっきりいって、戦場のトイレ事情やイジメや虐待にも通じる兵士同士のいざこさなど、とにかく大衆娯楽の映画として見たくない要素が、説教でも陶酔でもなく描かれる。「15時17分パリ行き」は主役の兵役描写すら地味で退屈で無意味と批判されていたが、あれすら些細な事すら有事になりえる現場事情を描写している。しかし本作は現場の優先順位からミスは許されないのに何も実現できない負担という意味で、よほど見てるのがつらい。戦場では逸脱するしかないが狂人にはなれない兵役の現実。
シンクロナイズドモンスター(2016年)【3点】
日本でやるような設定だと思うが、なぜ韓国なのだろうか。アンハサウェイ個人の事実が色色と反映され成り立ってる作品のようだが、自分はその事情を知らなかった。怪獣を感動餌でも出落ちでもなく終始なりたたせてるのは、えらい。
そして誰もいなくなった(1945年)【3点】
古典だが未見だったので。原作未読だが、これ原作もこれなら、本当に状況のための設定で、物語も何もない。1+1=2で1が人だろうが物だろうが知った事かという居直り。犯人からとりあえず男女恋愛なら幸せだろうサイコパス展開に笑った。
トランス・ワールド(2011年)【3点】
よくある因果応報の時間もの。段階的にわかる構成や、登場人物の齟齬は丁寧。性別による警戒とか、単純に言語による差異など。年間ランキング10位以内の映画しか見ないような層には推薦しないが、体系的(網羅的)に楽しむ層は見て損しない。(網羅的)に楽しむ層は見て損しない。
ナチスの愛したフェルメール(2016年)【3点】
ヒロインのLize Ferynちゃんと脱いでる。史実とドラマをどうまとめるのかと思ったが、男女関係と解決を連続させて、歴史に興味ありながら奇麗なもの見ていい気になれる作品。
フライングベイビーズ(2019年)【3点】
これ自体が特別に面白いわけではないが、既視感しかない登場人物と展開に溢れる日本アニメの中で、絵柄も演出も展開も読めないという点で面白かった。
プリディスティネーション(2014年)【3点】
仕掛けのみに特化した時間もの。登場人物の設定にも物語はあるが、時間ものとわかってると、むしろ構成は自明なので、丁寧な人物描写が足をひっぱってるような。個人的に精神的な要素を含んだこういう類は「トライアングル」が挙がる。
ブレンダンとケルズの秘密(2009年)【3点】
9世紀のアイルランド。アシュリンは日本でも通じる萌え童神。結局、アシュリンも本も世界救済の決め手ではないし、そもそもヴァイキングと対決もせずに終わる。土着神とキリスト教とそれ以外の影響、あくまで「ケルズの書」の成り立ちと意味が主題。
ペインレス(2012年)【3点】
SF設定とスペイン内戦の舞台が完全に乖離してる。歴史の1幕の中の人物や出来事をある程度の誇張を含んでやるにしても、SFはいらなかったのでは?「スリーピング・ボイス 沈黙の叫び」のように現実に即した描写で問題を描いたり、あるいは「預言者」のような幻覚的な映像もあるが、それはあくまで願望に過ぎないとか。現実と幻想の区別がなく、決めてにもなってないのに、スペイン内戦の問題は極めて深刻に丁寧に描いてる。
ボヴァリー夫人(2014年)【3点】
古典だけど未読未見だったので。Mia Wasikowska「嗤う分身」だったのも理由。映画の情報を未知だったのでエズラが出てきたのには笑った。やっぱそういう枠で求められてるんだなあと。
マザーハウス 恐怖の使者(2013年)【3点】
土着的なホラー映画かと思ったら、キリスト教的な愛と教訓のSFサスペンスだった。説明不能だが回避不能の現象を、奇跡とするか神罰とするか。中盤でカインとアベルなど題材や設定がわかると、展開も結末もわかってしまい、それらを真面目に描写して不足はないが、既知なので乗れなかった。
マンダウン(2015年)【3点】
PTSDはこういうものじゃないし、落ちが全て。しかし、その落ちのために見る価値がある。にしてもKate Maraって美形だけど手放し美人ではなく基本的に嫌な女扱いで、今回も誰が見ても彼女の不幸こそが観客の幸福と言えるような役をよく引き受けたのはえらい。
ミスター・ガラス(2019年)【3点】
シャマラン。まともな大衆娯楽。シャマラン的な突飛、あるいは「スプリット」程の意味を求めると、肩すかし。出演者的には1番に高かったのではなかろうか。よくあの3人を集めただけでも感心するのに、ちゃんとAnya Taylor-Joyまで出してたのはえらかった。また、序盤の地味だけど劇的に見せる演出も良い。チア連中の拘束を破壊するところとか。中盤以降はただの殴り合いになってしまい、動機や結果も前提を引き継げない口実になってしまった。
ミッドナイトインパリ(2011年)【3点】
隣の芝生。キャシーベイツが気のいいおばさんだけで笑える。
ラブアフェア(2012年)【3点】
結果はどうあれ恋愛でしか人生の契機にならない甘えた女もの。海外旅行での些細な行き違いあるある。
リーマン・ブラザーズ 最後の4日間(2008年)【3点】
これまで末端の土壇場や、逆バリ大儲けは描かれてきたが、最上級の責任者はむしろ実録だけで創作において無視されてきた。その点を扱ってるだけでも面白かった。個人的にJames Cromwellと言えばLAコンフィデンシャルベイブなのだが、今回は前者のキレ者役だったが、彼がいるだけで作品の雰囲気が作り物めいてなお真に迫る感じになるのだから、いやはや。
レイチェル(2017年)【3点】
レイチェルワイズのPV。ゴーンガールと同様に、天才じゃない存在を天才的に見せるために周囲が馬鹿の典型。しかし、男に警告する存在が多くいるので自覚的である。レイチェルと対決せずに対立する女もしっかりした出演者で、どちらにも納得できる。流石に裸は見せないし不要だが、まだまだ美しく大切に扱われるレイチェルワイズに、いちおうセックス場面もまだやる気の彼女には笑った。
わんぱく王子の大蛇退治(1963年)【3点】
子供向けと称しているが、子供の頃に見ても面白くなかっただろう。しかし、今の自分には歴史的な断片と、ここまで神話を娯楽として当然のように取り上げている点と、無茶苦茶ぬるぬる動く、時代のなせる技を楽しめた。今では見られない長短。
愛の調べ Song of Love(1947年)【3点】
感想はここに書いた。
運び屋(2018年)【3点】
感想はここに書いた
王様のためのホログラム(2016年)【3点】
舞台設定はサウジアラビア。近年リベラルなトムハンクスが出演するだけでドラマ以外の主題が前提であると認識してしまう。本作も、中東と接するアメリカの姿勢を描いた作品とも言えるが、言うほどに善悪を主張していない。例えばチャーリー ウィルソンズ ウォーのような。いよいよ物語的に肯定される終盤でスターバックスやマクドナルドを表示するいじわる。資本主義の結実による獲得と損失は、日本だって同じ。
夏の妹(1972年)【3点】
沖縄と本土の関係を擬人化したものらしい。ヒロインが無理して男の学生言葉で話してるのが、いかにも男が描いた男の望む女。
幸福の罪(2011年)【3点】
チェコ。性的虐待にまつわるドンデン返しかと思ったら、主題は別にあった。虐待に等しい女の無節操な問題の拡大。あるいは、ある時期のみ肯定してからの全否定。
至宝 ある巨大企業の犯罪(2011年)【3点】
イタリアの実際にあった粉飾。世界共通の経済的な犯罪を、人物や背景が局所=イタリアという装飾で個人的には不明と判明の混在は面白かった。矢鱈とセックスを見せるのは野心と等しいからなのか、それともイタリア的に見せないと成り立たないからか…。
手をなくした少女(2016年)【3点】
民話。つまり不幸な現実と教訓の話だからしょうがないが、父親があまりに酷い。フランスのアニメだが絵柄はアジア的。最後は概念化、神になってしまい、結局は死が救いに。
柔らかな肌(2009年)【3点】
当時20歳前後の主演Diana GomezとAriadna Cabrolが美人で脱いでレズ。これだけで1度は見る価値があるが、とにかく2人の美人が悩んでレズってるのを消費するだけで、日本の漫画みたいだった。
聖なる鹿殺し(2017年)【3点】
現実的な世界観なのに、超然的な現象を受け入れる価値観。「ロブスター」よりは超然的な設定が物語に直結していて、見やすいしわかりやすい。「マザー」に近い信仰批判も含むのか、超常現象への対策、生け贄の結末が中中。ただ、この監督は冒頭ひねった上で落ちが常識的で温故知新もない。どれか1つ作品を見れば充分。もう2本も見たので、今後は見ないだろう。
赤い手帳(2011年)【3点】
マリリンモンローとJFK問題をフランス解釈した軽妙なドラゴンタトゥー。あれほど犯罪性や描写に悲惨さはないが、人間関係や人生観との悲哀はある。小説家である主役に好意を持つ見た目ヒャッハー女の外面と内面の温度差もドラゴンタトゥーを連想する。つまり、愛想の有無の両極端な女2人が抱える問題は同じであり、しかし、外面よりも内面を優先した方が人生はまだ楽であると。物語自体が追憶で、事件に対する救いはないが、ある断片の認識で互いに幾らか救われる点も、現実をわきまえつつも理想を抱く感じで良い。
赤い風車(1952年)【3点】
アンリ ロートレク(Henri de Toulouse-Lautrec)の作品は断片で既知だったが、何かを断定できるほどの知識を持っていなかったので、身体の叙述トリックには素直に驚いた。当然だが、それは作品の主題ではない。最初は場所と人物のどちらが主題なのかわからず、恋愛中心に展開した点では不満。1889年と言えばメアリー クロフォード フレイザーが日本に来た年でもあり、ゴッホ(Henri de Toulouse-Lautrec)の作品は断片で既知だったが、何かを断定できるほどの知識を持っていなかったので、身体の叙述トリックには素直に驚いた。当然だが、それは作品の主題ではない。最初は場所と人物のどちらが主題なのかわからず、恋愛中心に展開した点では不満。1889年と言えばメアリー クロフォード フレイザーが日本に来た年でもあり、ゴッホ(ジャポニズム)。実際にどういう死に際であったにせよ、ある印象深い記憶を再起して死ぬのには納得が行く。当時の技術的な問題で映像の構図には不満があるが、死に際の幻覚は素晴らしい演出であった。
長い裏切りの短い物語(2012年)【3点】
南米のリチウムに関するイタリアの国家規模の陰謀的な政策。
沈黙の死(2010年)【3点】
映画ではなく、フランスの2時間ドラマらしい。幼女が可愛くて、精神病なのかホラーなのかサスペンスなのか前提をわからず見ていたが、蘊蓄の無い京極夏彦みたいな感じで、設定と物語が密接で娯楽作品としての展開も申し分ない。そして扱ってる問題は現実に避けられない深刻さ。
犯罪「幸運」(2012年)【3点】
2001年マケドニア紛争。冒頭の強姦をしっかり描写して「告発の行方」並。自立して成り立ってる田舎が都会的な利権に巻き込まれて破滅する様。そして権利のための戦争で発生する強姦。男の欠陥。映画を見てる時は知らなかったが、ドイツ(ベルリン)とマケドニア1800km。映画だとその移動はあっさりしていたが、その時間にも色色な事があったであろうと想像する。題材にここまでの悲劇を選ぶ必要は無いが「フランシスハ」に求めてた「人間と等しい環境や状況」こそ本作は描いていて、前提が悲惨だからこそ結末がここまで奇麗でも、そうじゃないと観客はつらい。(ベルリン)とマケドニア1800km。映画だとその移動はあっさりしていたが、その時間にも色色な事があったであろうと想像する。題材にここまでの悲劇を選ぶ必要は無いが「フランシスハ」に求めてた「人間と等しい環境や状況」こそ本作は描いていて、前提が悲惨だからこそ結末がここまで奇麗でも、そうじゃないと観客はつらい。
犯罪の女王(2016年)【3点】
韓国の受験事情をサスペンスに仕立てた。殺人事件も絡み問題の深刻さに反してコメディなのは国柄なのだろうか。自分にはもっと重い描写が好みであった。
美しき運命の傷痕(2005年)【3点】
父親不在の家庭不和により人生が崩れるが破綻とまではいかない3姉妹。彼女らが父親の真実を知って母親との関係を改める。地味だけど、ヨーロッパ映画らしい人生観。フランスにしては恋愛至上主義でもなく、同意も反意もある人生の断片を視覚化。
預言者(2014年)【3点】
矢鱈とクドい台詞が多くて作品を台無しにしてるように思えたが、原作は1923年英語で発表された「The Prophet(預言者)」ハリール・ジブラーンの詩集らしく、むしろ引用こそ正義だった。最後に、幻想と自覚しながら現実の一部と同化する演出は素晴らしい。少なくとも映画としては詩はいらなかった。無くても、というか知らずに見ていて不要と思った。(預言者)」ハリール・ジブラーンの詩集らしく、むしろ引用こそ正義だった。最後に、幻想と自覚しながら現実の一部と同化する演出は素晴らしい。少なくとも映画としては詩はいらなかった。無くても、というか知らずに見ていて不要と思った。
羅生門(1950年)【3点】
わからない。粗筋だけなら価値観の問いというのもわかるが、赤子の問題と3人のコントは別問題ではなかろうか。自分にはそこに連続性を見いだせなかった。それにしても、ロケやセットがたいしたもので、雨の騒音も時代故の限界が結果的に迫力に通じてる。
彷徨える河(2015年)【3点】
前提がわからなかった。「セデックバレ」のような言葉が異なる異文化性は無くて、基本的に言葉や価値観が通じ合ってる。それでいて、異世界の体験のように描いてる。
Dune(1984年)【2点】
原作は未読。ピカード艦長(パトリックスチュワート)とショーヤングが出演してるだけで個人的には充分。80年代の彼女は、30前までのジェニファーコネリーにも並ぶ存在だったように思う。デヴィッドリンチで最大予算の作品か? SWのような娯楽か、神々の黄昏(パトリックスチュワート)とショーヤングが出演してるだけで個人的には充分。80年代の彼女は、30前までのジェニファーコネリーにも並ぶ存在だったように思う。デヴィッドリンチで最大予算の作品か? SWのような娯楽か、神々の黄昏(Hard to Be a God)のような文化を描きたかったのか、決断不能で終わってる。この頃は、まだ出演者は専門的な訓練など受けずに格闘していたなと、ナイフ決闘は頬笑ましい。王蟲のような存在など、SF描写も一部では面白い。中東の資源と伝説を白人が担うという思い上がった設定だなと思ったら、原作は1965年で「アラビアのロレンス」1962年と同時代だと知って納得。
in Time(2011年)【2点】
最初は良かった。SF設定説明と物語が合致していた。しかし「時間」を物質に変換してるから、結局「貨幣通貨」と変わらなず前提が無意味に。悪ぶって脱がないオリヴィア・ワイルドが聖母役で笑った。
Shutter(2008年)【2点】
奥菜恵の性的な場面をちゃんとやってたら4点だった。肩車は笑うしかない。
The Hive(2015年)【2点】
能動的に映画を見るオタク向け。映像はまともだし、ランキングに乗りようもない映画知識の1つとして。
ウィンストン・チャーチル(2017年)【2点】
チャーチルに対する国民としての自責が皆無。舞台的な演出と映像は素晴らしく、出演者もいい仕事をしてるが、歴史的や文学的な意味、思想において題材を全肯定で酷すぎる。構図や証明が舞台のそれ。「ドッグヴィル」程では無いが、地味ながら異質な視覚効果と雰囲気で序盤は楽しかった。しかし、歴史的な意味/価値については不満。渡辺惣樹におよそ賛同してる立場から、勝者の結果論こそが持ち上げられているのが不満。「ダンケルク」が優れてる点はそこで、歴史的善悪の是非を問わない。「ファーストマン」の不満も同様だが、環境(状況)に対する人間の行動を描けば充分なのに、感情を過大評価している。当時28前後だったLily Jamesは美人だがUKだと未熟(状況)に対する人間の行動を描けば充分なのに、感情を過大評価している。当時28前後だったLily Jamesは美人だがUKだと未熟(ロリ)枠らしくて笑った。
ザ・メッセージ 地球侵略(2014年)【2点】
オタクの映画知識用。映像的にしょぼいのでいっそギャグはギャグにすれば良かったのでは。宇宙人の扱いや落ちは重く、目指してるところはわかるが、企画に対して実行力が不足してた。
シチリア人の夢(2003年)【2点】
つまらないというより、文化/人物/前提などが自分にはわからず。
スピリチュアリスト(2016年)【2点】
基本的には同人的で酷いのだが、ホラー設定と状況は凝っていて、予算がある大手の失敗作よりは、限界ある環境の中で作りたいものを作った結果なので好意的。
デビルズトレイン(2015年)【2点】
オタク映画知識用。冒頭の凡人の不満的な日常や、それから連続して怪奇現象に踏み入る雰囲気は丁寧で、何かのきっかけに要素の1つとして話題にあげる程度には損はない。
ネコのミヌース(2001年)【2点】
Black Book主演のCarice van Houtenの映画初出演らしい。しかし、20半ばのこれより30前後のBlack Bookの美人なのは笑う。画質が映画とは言いがたい。TVと同じ機材で撮影/編集されたように見える。アマゾンに吹き替えしか無く、フォーマットも劣悪で最後まで見られなかった。
ハードコア(2015年)【2点】
映画もゲームも好きな若年が盛り上がるのはわかるが、媒体が違う以上、利鈍も異なるわけで、終始1人称である意味が無い。しかも、「24」「バードマン」にも通じる連続性詐欺。ばりばりカットするし、レンズの画角で映像は終始ゆがんだまま。最初の室内が実は飛行物体。また女もそれなりエロかったのは良かった。個人的に女をつれて地上に落ちるところがピーク。
ビッグバンセオリー 9th(2015年)【2点】
もはや、若くもなく極めて常識的な人達が無理して変人やってる醜さ。Wii Will Rock Youだけは笑った。
フランシス・ハ(2012年)【2点】
折角あえて画質の良い白黒で物語以外の映像としての意味合い雰囲気を出してるのに、中身が自意識だけで環境や状況をまるで無視して価値観に乏しい。
ペンギンハイウェイ(2018年)【2点】
近年の女しか売るものがないアニメに比べれば森見登美彦は健全。しかし、SF古典を引用するだけで、それらが作品環境におよぼす要素や、それらが観客に考えさせる要素が皆無。ただの羅列で押井守的な無意味さ。そして、森見登美彦を2冊読めばもう充分に飽きてしまう芸風そのまま。
メアリと魔女の花(2017年)【2点】
物語の発端となる魔女要素の冒頭は良かった。素直に最後まで楽しみに思えた。しかし、本編が始まると奇麗な絵でよく動くだけで、テンプレから全く逸脱する気のない「動き」があるだけで「意味」のない展開。当然ながら、宮崎駿の作品を支えてるのは絵だけではないと再認識できた点で良かった。
リメンバー・ミー(2017年)【2点】
写真は媒体の1つに過ぎない。写真が存在しなかった時代から人類は「魂」を見いだしていた。しかも、作品において音楽(楽器)という存在が大きいにも関わらず、愛用していた楽器や歌詞は写真以上の魂の媒体にはなれないと描いている。何故なら顔写真しか魂が再起出来ないのだから。文化や世代を題材にしながら、写真より前の歴史的な価値観を切り捨てて馬鹿げてる。また、作品の絶対悪を1人に押し付けたが、主役の父親も無責任に利己主義を通した結果、悪役を破綻させかねない状況を作り出している。主役が死後の世界を初体験して無理解のまま即現世に戻る描写は素晴らしかった。(楽器)という存在が大きいにも関わらず、愛用していた楽器や歌詞は写真以上の魂の媒体にはなれないと描いている。何故なら顔写真しか魂が再起出来ないのだから。文化や世代を題材にしながら、写真より前の歴史的な価値観を切り捨てて馬鹿げてる。また、作品の絶対悪を1人に押し付けたが、主役の父親も無責任に利己主義を通した結果、悪役を破綻させかねない状況を作り出している。主役が死後の世界を初体験して無理解のまま即現世に戻る描写は素晴らしかった。これ見るくらいなら、同じ題材でメキシコの実態を知る関係者が作ったThe Book of Lifeを見るべき。
ロバと王女(1970年)【2点】
「シンデレラ」や「かぐや姫」と同系。「近親相姦」の扱いが直球。固定カメラの別カットによる被写体消失や、半透明の光学迷彩など、手段は一般的でも、その前後のつながりが視覚的に違和感ないように、事前の計算が細かい。1画面に左にいるドヌーヴの実像を押す右にいる半透明の妖精など。時間停止は人間は頑張って止まってるのに馬は容赦なく動いてたのが笑った。指輪の確認で12歳前後の幼女が間違えて右手を出しかけてすぐに左手になおす萌えポイント。こういう冗談を挟み込む。王女の前にトリストネというわざわざ名前をあげて登場して、指輪の相手は自分ではないと既知で無駄だと王子進言して、そして当然ながら違ったので走り去る演出は何だったのだろうか。彼女がいなくても話は成り立つのに、わざわざ美人を使ってわきまえた人物を出したのは、何か名前(元ネタ)か出演者(元ネタ)か出演者(Laurence Carile)の事情なのかと思ったが、トリストネ(Tristounette)を検索してもGoogle「"トリストネ" に一致する結果は見つかりませんでした」そして、中世の寓話なのに最後結婚に突然に出現したヘリコプターに笑いが止まらなかった。どういう設定なのだ。
禁断のケミストリー(2014年)【2点】
気楽なコメディ。登場人物の破天荒を売りにしといて描写は誰でも見られる毒抜き。オリヴィア・ワイルドも悪女ぶって相変わらず脱がず、つまらない女。
南へ行けば(2009年)【2点】
レアセドゥーのパッケージで何となく。しかし、彼女は脇役。Lyon,Orange,Avignonが既往の身としては、1部に見覚えがある地名が出たのが楽しかった。
オリエント急行殺人事件(2017年)【1点】
ゴミ。2度と見ない。ロケは冒頭だけ。あとは歴史的な物体や環境を合成だけ。デイジー・リドリーの劣化が激しい。もはやただの業界女。
プーと大人になった僕(2018年)【1点】
ディズニーを見た自分が間違っていた。映像から、少し亜流で踏み込んだ作品なのかと勘違いした自分が間違っていた。子供時代を美化するのは良い。そして、その損失をプーで視覚化したのも素晴らしい。しかし、子供時代の感覚を再獲得するのは善行ではないし、また、その価値観から経済社会の仕事に応用するのも善行ではない。そもそも「好奇心」や「発想力」というのは「子供の特権」ではない。それを子供時代に求めるのは「筋肉」等と同じく維持できなかった人間の「酸葡萄」に過ぎない。楽器を演奏するのも、絵を描くのも、数学を勉強するのも、会社を大きくするのも、根源は同じである。それなのに同根の発展である「計算」は悪で「感情」が善であると断じている酷い差別映画。
ポンペイ(2014年)【1点】
感想はここに書いた。とにかく酷い。折角「ポンペイ」史実に興味をもった観客を馬鹿にしてる。