2020年8月31日月曜日

母の記憶に - アメリカが本当に移民のための国であったらという理想

母の記憶に (ケン・リュウ短篇傑作集3)

個人的には、ケン・リュウはこれこそ収穫だった。

揚州の虐殺と西遊記。

Mother2のプーの修行は、目指した意味に対して安全がわかってる故の装飾的な演出に終わってしまったが、志のために肉体を失っていく恐ろしさはまさしくこれ。

1860年代の金鉱と大陸横断鉄道の苦力と、関羽伝説の融合。

アイルランド移民と支那移民が仲良かったらという幻想。

自分の苦力知識は日米衝突の根源に依拠するが、設定や展開の確認に思わず引っ張り出してしまった。