2020年12月20日日曜日

楽譜を読める人は楽器人口の半数

自分は音楽5線紙と白紙の価格差をもう少し減らしたいと考えている。

しかし、いたずらに低価格にしろと考えているわけではない。そこで、音楽の消費者に対して楽譜はどれだけの需要があるのか。また楽器演奏者の中で楽譜を読めるのはどの程度の割合なのか興味を持って、その情報を探していた。

上記リンクはヤマハの2006年の2000人対象の調査結果。

これだけで断定は出来ないが、何となく楽器演奏者の半分くらいかなと経験的な予想をしていたが、これを読む限り当たらずとも遠からず。

楽器演奏者はプロアマを問わず日本人口の1割1200万人前後。その半数だから600万人。この数字だけ見ると凄く多い気がするが、日本人口の5%と考えると市場としてはあまりに狭く厳しい。

楽譜を読めなくても音楽を娯楽消費するのは可能だし、楽器演奏だって出来る。音楽を実行するなら楽譜を読めたほうが明らかに便利だが、それを補う便利な道具も増えてきて、楽譜そのものに固執する必要は無い時代なのかも知れない。中には楽譜を読めない盲目の天才ピアニストもいるくらいだ。しかし、だからこそ楽譜の需要が減り高価格になるのは、楽譜を使う身からするとつらく厳しい。

素人がiPhoneで写真や動画を撮影して編集して公開するくらいの気軽さで楽譜の扱いを容易に出来ないだろうか?

この点に関しては、絵の程度を問わずに描いて即公開できる絵画や漫画に明らかに劣る。音楽の楽譜は絵画的な記号を扱いながら実態は数理に近いので、人間は難問に取り組むぐらいなら「肉体的苦痛の方がマシ」と考えていることが判明も何とかしないといけない。

A4用紙が1円以下で買える時代に、A4音楽5線紙の価格は白黒で普通用紙の自宅印刷やコンビニ印刷でも10倍以上、市販の厚紙なら15倍以上する。印刷のほかに厚紙である必要があるのも高価な理由で、だからある程度の価格差は当然だと認識している。その上で、需要拡大または生産過程のどちらかで、もう少し安く出来ないだろうか、と衰退ではなく拡大のための低価格を模索しているが、自分にはわからない。

音楽は楽譜の有無に関わらず楽しめるし、楽器もやれる。これは間違いなく良い事だ。しかし、音楽5線紙や楽譜の価格を決定してる需要/人口という意味に限れば、楽譜を読めない人が恨めしい。