折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (ハヤカワ文庫SF)
郝景芳
-> 表題作と”見えない惑星”いずれも収穫だった。
-> 基本的に[旅行/冒険]による発見と損失の価値観が描かれる。
-> しかし、ノーラン規模の設定ながら彼は冒険を優先するが、彼女は生活や主観を優先する。
-> ここらが男女の明確な傾向差。設定上長年にわたる秩序を些細な偶発で捨てるのはいかにも女の作家。
-> 大規模に関する設定はガバガバだが、小規模の関係は細かい。
-> いちおうディストピアだが、必ずしも絶対悪ではなく恩恵も描いてる点が真面目。
劉慈欣
-> 三体の作者。
-> 始皇帝が300万人の兵士の手旗信号から2進法で円周率を計算するというネタが面白い。
-> しかも、計算中に濃霧で手旗が見えず苦戦するというコントに笑った。
沈黙都市
-> よくあるディストピアだが、言論統制と対抗策の設定が具体的で、究極的に0と1で[言葉/会話]は成り立つ話は面白かった。