2020年6月16日火曜日

日本で落語を生で見た事がある人は6%

ラジオ、テレビ、ネット。
媒体の進化はめざましく、落語は漫画になったりジャニーズ的な人気を得たりで、雑談や趣味に紛れても珍しくないものになったと、個人的には思うのだけど、1割に届かない現実。

フランスまで行って柳家小三治の枕CDを聞いたり、立川生志の柳田格之進DVDを買ったり、媒体を買うのは当然ながら、その上で一龍斎貞水の立体怪談や柳家喬太郎を見に行く自分の基準が甘いのは自覚してるが、それにしてもこれは。
落語という分野が素人と若年、というよりも未熟を許さないという日本には珍しい見世物なので、金原亭乃ゝ香や金原亭杏寿など落語じゃなければもっと数字を動かしてただろうし、そして使い捨てられただろうか。
彼女らの有料配信は観客が自分を含めて24人だった。

ろくにピッチもとれず演技も至らん音楽や声優などはむしろ若年と美貌を売って何が商品なのかもわかりゃしないのに比べたら、健全で望ましい体制だと思う。
しかし、美貌や成熟した才能があろうとも、そこに興味を持つに至らない消費者がここまでとは。
落語に限らないが、売れてるものと売れてないもの、いずれも内容を知り等しく楽しみ評価してる身としては、あまりにさみしい現実である。