2020年3月22日日曜日

辻井伸行のピアノ練習風景に見る、CDやデータよりカセットテープが盲目の助けになる理由。

辻井伸行 世界への道

辻井伸行の才能=結果ではなく、能力の維持=練習に興味があり、動画があったので見た。

絶対音感があり1度聞けば判断つくとは言え、左右別々に音を聞いて合奏する。

絶対音感と暗記能力があっても、楽曲をリアルタイムで聞いて左手/右手/両手の3パターン、楽譜を読めたら1度ですむ事を3倍の労力(努力)をもって実現している。

ところで、音楽的な能力とは別に気になった事がある。

それがカセットテープ

この動画を見るまで考えた事もなかったが、CDは視覚が無いと表裏がわからず、更にSeekの操作や速度も再生機に依存して統壱性が無い。

カセットテープは点字ラベルが無くとも、接触禁止の箇所が少なく、接触可能な凹凸部分が豊富で区別しやすく、かつ操作性も基本的に変わらない。

彼は、郷愁や懐古ではなく、実益でカセットテープを利用している。

アニメが世界市場を相手にして久しいが、聴覚障害者のための国内日本語字幕の不備が多数な事を思い出した。

世界の道具はどんどん便利になっている。

しかし、それだけ高性能でも、聾唖を前提にしていない、軽くとも対策していない商品の多い事。 音声認識があるとは言え、基本的にスマホは使いづらいだろうし、例えば点字とは言わぬまでも、ホームポジションのような多少の凹凸があるほうが、誰にとっても恩恵があるのだが。

タッチ操作は使いにくかった? 米海軍が駆逐艦の操作を“アナログ”に戻す決断の教訓を見た時も、それは当然だと思った。

見えるからと言って、見ないと使えない道具は不便。

人類は、基本的に視覚に依存している。

しかし、目が見えても、思考や想起や集中するときに瞑目を多用する。

日常において、まばたき以外に瞑目する人/時間が減った結果の進歩が現在であり、そろそろ、そうじゃない物事が日常化しても良いのではなかろうか。