2018年7月6日金曜日

アノマリサはアマテラス

数年前に予告だけ見て興味ありつつ、題名も存在も忘れていた。
今回アマプラに来たので思い出して見た。

【アノマリサはアマテラス】
事後の朝食でリサは太陽を背にしてる。
最後の手紙でも太陽を強調したような照明になっている。
意図なのか誤解なのか。
男による女の理想化がさめた時に、男が望んでるよりも女は醜いが、そこで見限るほどに醜いのだろうか…と言った感じか。
いずれにせよ、男に不都合な事を抱えながらも、自立した女は必要だし、それは男にも恩恵がある。

女が怒って帰るときに鞄が椅子にひっかかってたり、女がセックスの時に後頭部を軽くぶつけたり、芸が細かい。

マイケルケインのグランドフィナーレで子供がヴァイオリンで弾いてた曲あり。

執拗なクンニ描写。
なんだあれは。
セックスをフルタイムで見せるし。

最初は自主で、声は低予算だからかと思ったが、ストップモーションとしてはものすごい手間がかかってるしプロの意図した演出だった。

海外旅行あるあるにあふれてる。
ホテルの部屋鍵あかないのは、コメディとして何も面白くないが、フランスでもスペインでも経験した身からすると、そこそこ奇麗な場所でも細かい作りが雑で日本のようにいかない事を思い知って笑ったのを思い出した。

日本人形の桃太郎。
メロや歌詞や雰囲気が気に入ったのか、それとも、互いに同意した旅の成功例と現実の対比なのか。
男の成功を女の人形に歌わせてるのも、女による賛辞と批判は同様ということか。

ホテルの椅子に座り歌うリサの描写が美しく素晴らしい。
歌い方も自然で、音楽とは良くも悪くも状況を補強するための行動にすぎず、状況次第で伴奏もなく、うまくなくても、歌ってるとこを見て感動できる。

間違いなく売れない類の映画だが、予算や何やらで困った事もなく、しっかりと意図して作られ、何回も見ることは無いが、それでもいい歳した人間は、こういうのも年に1本は見とくべき類。
というか、こういう類がちゃんと楽しめるようになれば歳とった証拠か。
レイチェルワイズのコンプリートアンノウンの男版か。