国立国会図書館に行ってきた。
前に
自転車で1時間かけて中野ブロードウェイに行き、片道1時間(20km)なら何とかなるとわかったので、随分前から1度は行きたいと思っていた
国立国会図書館に自転車で行ってきた。
246を直進すれば良いから楽勝と思っていたが、渋谷で左折すべきところを直進し246から六本木通りに入ったのに気づかず、
国立国会図書館から1km2km程度のところでようやく目的地周辺の地名が見当たらんぞ、と気づいて近くの警官に道を聞いて到達。
今回は行くのが目的で本は副次だったのだけど、
キルギスの誘拐結婚、
英国公使夫人の見た明治日本、
橋本進吉 博士 著作集を読もうと思ったら、前者2冊はあったが後者1冊はデジタルデータだけだったので無視した。
予想外だったのは、比較的入手が容易な本は、通常の図書館と同じく本棚と本が並んでいるのかと思ったが、今年発売の一般書籍
キルギスの誘拐結婚ですら端末から登録して受付で本を受け取る手順だった。図書館や本屋など、目的以外の前後左右にある本による発見は出来ない、保存管理としては正しく、しかし実につまらない仕様だった。
本を受け取り、昼食は図書館内の食堂でとった。
かき揚げ丼520円。
量は多くないが、もやしとわかめのみそ汁がついてきて、自転車で1時間走ったあとの朝食だったのもありうまかった。
【
キルギスの誘拐結婚】
キルギスの概要を頭1頁程度、残りは取材対象である女性を2,3頁ごとに写真と簡単な説明。
内容は良いのだが、写真が見開き2頁なのに、1頁全面と2頁目は1/4くらいはみでただけという感じで、判型を横長にしてる癖に処理が甘い。写真は頁をまたがずに1頁1枚としてほしかった。
また、文章のコピペが多い。
取材対象である女性の言葉を写真と並べて記載してあるが、文章だけの頁で書かれた言葉を、次の頁で今度は写真と並べて書かれている。ただでさえキルギスにおける地域の差異や伝統と言われながら叙事詩
マナスに伝わっていない誘拐結婚の根拠は何かなどの文章が少ないのに、更に取材対象の言葉のコピペがあるので、本の体裁としては駄目。
それぞれの女性の言動、誘拐結婚を経験して肯定、経験して否定、誘拐した女を説得するかつて誘拐された女達などの対比は素晴らしく、女にも拒否権があり、銃や刃物で脅す類のものではないので、誘拐自体は違法でも軟派の延長とも言え、それほど深刻に扱われていない実情。
しかし、中には強姦をともなう誘拐結婚もあり、被害者は自殺、加害者は有罪で裁かれている場合もあり、かつては駆け落ちの意味だったのが、今じゃ誘拐になってしまい、昔は馬で実行されていたので誘拐されても女の足で何とかなる場合もあったが今では自動車なので問答無用など、利鈍と変化も1行2行と簡単であるが対比が記されている。
女性の貞操観念はイスラム教に準じて、だから誘拐された8割の女が結婚を承諾するんだとか。
誘拐されて自殺した娘の写真を見せる母親の爪が色色と塗りたくられていた。
自動車と言い、幾らか欧米の影響を受けているようだし、誘拐された若い女は睫毛を立てまくっていたのもいた。
風景写真が少ない。
ほとんどが人物写真なので、部屋や衣服の装飾が多少違う程度で驚きがない。
こういう場所でこういう物をもちいて生活しこういう伝統と問題がある、というのを伝える取材の割には焦点がキルギスの誘拐された女だけで、情報も少なく文章も簡素で、読んでもなんとなくで終わってしまう。
キルギスを言葉として何かで明確に聞いたおぼえがあるのに、何でその話を聞いたか思い出せなかったが、アメリカのドラマ
ザ・ホワイトハウスにて、サムが雑談でカザフスタンの核問題を話したと思っていたら間違えて遊牧でのどかなキルギスタンを核保有国として話してしまったかもしれなくて大慌てという話だった。
折角、取材対象は良いのだから、女にしか興味ない女だけの取材だけじゃなく、歴史や地域現状や伝承などもっと色色と踏まえた学者の解説がある本として、作り直してほしい。
【
英国公使夫人の見た明治日本】
美人論を読んで引用された箇所が面白かったので。
序文と最初の船の上で書いてた文章だけでくそ面白くて、これは買って熟読したいと思ってすぐに読むのをやめてしまった。
自分は本に直接書き込むので、図書館で通して読んでも意味ないと思い。
しかし世間は中古10000円。もともと4000円だぞ。
時代からして
逝きし世の面影に引用されてそうと思って再読したら、かなり引用されてた。
当時は引用された数ある1つに過ぎない認識で個人も書籍も認識していなかった。