2015年10月17日土曜日

久石譲「感動をつくれますか?」

久石譲が好調の時には1曲/x日だったかを確認するために、感動をつくれますか?を再読。

芸術家と商業家

芸術家
  • 自己満足
  • 採算度外視
  • 寡作
商業家
  • 需要ありき
  • 多作

要点

  • とにかく作曲を続ける
  • 生涯に1か2の名作は誰でも作れる
  • 1流とは平均超過を常に発揮する事
  • 手っ取り早い麻薬
  • 意図して規則的に淡々と過ごす
  • 日常の無意識な行動中に閃く
  • 最後は直感
  • 論理が決め手ならば、それは誰でも出来るという事
  • 質より量
  • あざとく下世話でも堂々とやりきる
  • コップを見て花瓶と言えるか
  • 底辺のレヴェルを向上させる
  • 多作の骨は様式
  • 理論が肥大すると、実質が痩せる
  • 開拓者と提供者の違い
  • 伝統楽器は普遍性に欠ける
  1. 中国の伝統という名の変革を褒めているが、この厄介な国、中国中国・韓国が死んでも隠したい 本当は正しかった日本の戦争三星堆・中国古代文明の謎 史実としての『山海経』を読むと、支配が民族的に連続せずに、当代のために壊しているに過ぎない、という事に気づくと、日本の継続性は大国への反動とも言え、順序が逆なのではないかとも思う。ただし、久石譲の論旨は、あくまで日本の弱点を他国の強みと比較する事にあって、中国は変数に過ぎず、彼の中国観を批判する事は無意味。
  2. 祝日を全廃。土日は絶対に休む。開拓の連続を要約したのが様式であり、様式こそを正解とするのは間違い。
  3. 自由のための規則性や、思い込む前の知識としての好奇心など、荒木飛呂彦の漫画術にも通じるものがある。
  4. 3管編成を10日で11曲(ハウルの動く城)

論理的な作家

論理と直感

【論理的】【直感的】
9:1

時間への依存度【論理性】

【弱い】--【強い】
画像映像言葉音楽
  1. ※写真と絵画も画像にあたる
  2. ※文字は、言葉と画像の両面がある
これは、楽譜を書いて作曲は終わっても、演奏されなければ音楽ではない……という点と、楽譜を読み書けなくても良い音楽は可能である……と事にもつながる。
個人的には、だからといって、楽譜を読み書けなくても良い、という怠慢は許されないと思う。
大概の人類は会話が出来る。
しかし、文字を読み書けるかどうかで、色色な格差が生じる。
楽譜とは文字に等しいので、5分の曲を聞かずに5分未満で把握する、という点で楽譜を読み書けなくてはならない。

映像は、仮に静止しても静止画として一部を提供できるが、音楽は停止や再生速度で変質、または無になってしまう。
これを初見や編集への課題として、人類が取り組むべき問題の1つだと思う。

音楽は映像にくらべて、保存という点であまりに脆弱。
時間、運動に依存しているから、呼吸と同じで止めたら死んでしまう。
楽譜は優れた伝達方法ではあるけれど、あくまで伝達であり保存ではない。実は、音楽こそ長期の物質保存媒体を渇望している。

音楽は、基本的に可逆圧縮で保存されているけれど、録音時のサンプリングレートとビットレートに依存している、という点で録音自体が不可逆であるとも言える。
商売上ハイレゾが1曲100円程度にならないのはしょうがないけど、消費者と文化保存という点で言えば、消費者の保存媒体にあわせて音質を選べるが、音質による価格差は無い、というのが理想的。